コニカミノルタのカメラやレンズは、その味わい深い描写力が人気ですが、2006年3月、コニカミノルタは、多くのカメラファンから惜しまれつつカメラ・フォト事業を終了しました。そんなコニカミノルタのカメラやレンズの買取相場はいくらなのでしょうか。
コニカミノルタの歴史
コニカミノルタは、もともとはどちらも老舗カメラメーカーであるコニカとミノルタが2003年8月に合併した会社です。ミノルタが開発したカメラはコニカミノルタへ引き継がれ、さらに現在ではカメラの一部をソニーが引継いで展開しています。
ミノルタが開発した一眼レフカメラ「αシリーズ」は世界初のオートフォーカス一眼レフカメラ。高度な自動撮影を可能にし、国内だけでなく世界からも高い評価を得ています。
コニカミノルタが紡いできたカメラ製品の魅力はソニーへと継承されましたが、ソニーはコニカミノルタ製品を販売している訳ではありません。
このため、現在は「コニカミノルタ製品」の発売は完全に終了。購入は中古のみとなっている状態です。
αシリーズの魅力と買取相場
αシリーズの第一号となるのは「α-7000」。本機は現在の一眼レフカメラの性能の底上げとなったきっかけとも言えるほど。カメラ業界に衝撃を与えました。
α-7000が登場した1985年は、一眼レフの敷居は非常に高いものでした。操作の難しい一眼レフ製品が通常であり、プロカメラマンのみが使用するものと考えられていたのです。
そんな中、オートフォーカス機能搭載のα-7000が発売され、プロカメラマンのみならず広く一眼レフが普及するようになりました。
大ヒットを遂げたα-7000は以下の賞も受賞しています。
・第2回カメラグランプリ受賞(1985年)
・ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー受賞(1985年)
・インターカメラ国際賞受賞(1985年)
α-7000の革新的な技術力は、レンズ内でモーター駆動を可能にした点です。この技術は今の一眼レフになくてはならないもの。さらに、a-7000以降に開発したα7700iでも、被写体の動きを検知するオートフォーカスや自動追尾、多点オートフォーカスなど現在の一眼レフでも使われている技術を搭載しています。
さらに、ミノルタα-7は2001年のカメラグランプルを受賞、2005年にはコニカミノルタ α-7DIGITALでもグランプリの座に輝いています。
そんなαシリーズについて買取市場で人気のある代表的な機種を紹介します。これらの機種は3,000~30,000円の相場となっています。
製品の状態や付属品の有無によっても金額は異なりますがaシリーズであればジャンク品でも値がつきやすいです。
α-7000
α-7700i
α-9000
α-5000
α-5000i
α-3700i
α-8700i
α-807si
α-303si
α-Sweet
α-Sweet s
α-9
α-7
α-70
α-7 DIGITAL
上記で紹介した機種以外でも買取が可能な機種はまだあります。
αシリーズ以外のコニカミノルタカメラの魅力と買取相場
コニカミノルタが生み出したαシリーズ以外にも名機と呼ばれる機種は数多くあります。その中でも代表的な製品を紹介します。
一眼レフSRTシリーズ
一眼レフSRTシリーズは、1966年から1973年まで作られた一眼レフカメラシリーズです。現在の発売されているほとんどの一眼レフカメラで採用されているTTL測光方式を採用しています。このため、空の明暗によって起きる露出不足を補正が可能です。
買取相場は1,000円~5,000円ほど。
一眼レフXシリーズ
1973年から2000年までの間作られた一眼レフXシリーズ。その中でもミノルタX-700は第一回ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。また、x-1ミノルタ初となるプロ機として製造されました。
買取相場は3,000円~60,000円前後です。
レンジファインダー・コンパクトカメラ・フィルムカメラ
コニカミノルタのレンジファインダーとして代表的な製品は、ドイツの有名カメラメーカーライカと共同開発であるライツミノルタCLとライカCLが挙げられるでしょう。
Mマウントを採用していながらコンパクトなサイズ感が特徴です。ライツミノルタCLの買取相場は約20,000円~30,000円。ライカCLの買取相場は24,000~35,000円ほどとなっています。
続いては、コニカミノルタのコンパクトカメラの買取相場を紹介します。その価格は15,000円~25,000円ほど。代表的なモデルは、ミノルタTC-1。緻密な描写力や操作性の良さが魅力。完全円形絞りによって背景のボケ感を美しいものにしています。こちらもカメラグランプリを受賞。
コニカミノルタはレンズの買取相場も高い
コニカミノルタは、カメラだけでなくレンズの性能の良さにも定評があります。買取相場は20,000円~となっていますが、85mm 1.4のlimitedモデルは、プレミアがついているため、400,000円もの値段がついています。
また、コニカミノルタはカメラ事業全般から撤退しているため、部品についても新品での購入ができない状態。レンズについても中古品での購入のみとなっている形です。
コニカミノルタのカメラを高く売るコツ
コニカミノルタのカメラはジャンク品でも値が付きやすく、美品であれば高価買取が期待できます。そんなコニカミノルタのカメラをさらに高く売りたい場合、付属品は必ず用意するようにしましょう。
歴史深いコニカミノルタのカメラは、新時代を築いてきた機種が多く、その付属品も揃えたいと思うファンも多いもの。このため、周辺アクセサリーだけでなく説明書といったものまでセットで買取に出すことで買取金額が高くなります。
また、こちらの記事でもカメラを高く売るコツを紹介しているため気になる方はぜひお読みください。