ハッセルブラッド(Hasselblad)のカメラ・レンズの買取相場とは?

ハッセルブラッドは、1841年に設立されたカメラメーカー。本社はスウェーデンですが、ヨーロッパやアメリカ、中国、そして日本に子会社があるグローバルカンパニーでもあります。ハイエンドブランドであり、世界的な評価が高いハッセルブラッドのカメラ・レンズの特徴や買取相場を紹介します。

ハッセルブラッド(Hasselblad)とは


ハッセルブラッドは、人間工学に基づいてデザインされたカメラをハンドメイドで製作しており、世界中のプロカメラマン達から信頼されています。

ハッセルブラッドの功績は非常に大きなもので、世界初の6×6センチ判のレンズ交換型一眼レフの発表や、1969年、アポロ11号が人類史上初となる有人月面着陸を果たした際の撮影カメラとして活躍してきました。ちなみに、月面探査のあと、ハッセルブラッドのカメラとレンズはそのまま月に残されているようです。

ハッセルブラッドは、革新的かつ高い技術と精密な物づくりによって高性能なカメラやレンズを発表してきました。ハッセルブラッドはさまざまな種類の製品を手掛けておりますが、ハイエンドブランドのため、全体的に価格が高いです。

その中にはデジタル一眼レフもありますが、価格がかなり高く一般的に出回っているものはほとんどありません。

ハッセルブラッド製品で中古市場に多く出ているもので言えば中判フィルムカメラ、デジタルカメラ、そしてレンズが挙げられます。ここから先はハッセルブラッド製品の買取相場について紹介しましょう。

ハッセルブラッド(Hasselblad)の中判フィルムカメラの買取相場

ハイエンドカメラメーカーであるハッセルブラッドのカメラに憧れを抱いているカメラファンも数多くいるでしょう。中でも中判カメラの500Cや500CMは、名機として知られています。

ハッセルブラッドの6×6センチ判の一眼レフは、Vシステムと呼ばれており、ハッセルブラッドを代表するシリーズ。500CMにはボディにレンズシャッターを使用。フラッシュシンクロ速度は1/500秒、コンパーは1/500秒と驚きの性能です。500Cのマイナーチェンジモデルで、フォーカシングスクリーンの交換が簡単にできるようになりました。

デジタルバックの装着も可能なため、プロカメラマンやかつてのカメラ愛好家の他にも若い世代からの関心も増えてきました。

そんな500CMの買取相場は40,000~60,000円ほど。当時手が出せなかったハイエンドメーカー製品を中古市場で手に入れたいと考える層もいるため、需要が高い製品でもあります。

ハッセルブラッドの中で買取相場が高い傾向にあるのは503CWでしょう。
買取価格相場は80,000円~130,000円ほど。
クラシカルなスタイルでありながらVシリーズの真骨頂としても知られています。交換式のフィルムバックは、500C、500CMとも互換性があり、高性能レンズである共通のツァイスレンズも使うことができるため、手持ちのレンズを活かすことも可能です。

さらに、503CWにはソフトレリーズが採用されている点も特徴として挙げられます。他の500シリーズではストロークが浅く、シャッターの切れ味が鋭いものですが、503CWはどちらかと言えば手に馴染むような優しいシャッター音を味わえます。

さらに、ワインダーの取り付けることができるため、連続撮影も可能にしています。

ハッセルブラッドの中判カメラをさらに高く売ることはできる?

ハッセルブラッド製品は古い年式であっても高い評価を受けやすいですが、状態が良いことに越したことはありません。このため、丁寧な保管やメンテナンスを行うことでさらに高い査定が望めるでしょう。

503CWの場合は、内面反射を防ぐためにパルパス材をボディの中に使用しています。この素材は年月の経過により劣化が起きてしまいやすいもの。撮影や画質への影響はありませんが、パルパス材をオーバーホールで取り替えておくと査定の際に良い状態として価値がアップする可能性があります。

ハッセルブラッド(Hasselblad)のデジタルカメラの買取相場

ハッセルブラッドは中判カメラの最高峰として位置づけられていますが、2016年には中判デジタルカメラで世界初となるミラーレス機「X1D-50c」を発売し、デジタルカメラの分野でも業界から注目を集めています。

画素数は5000万画素を有し、背面にある液晶ディスプレイは、指でタッチしてコントロールが可能。ピンチでのズームやスワイプといったスマホのような操作もできます。
また、Wi-FiやUSB3.0、GPS機能を搭載している優れものです。
買取相場は200,000円~300,000円ほど。

X1D-50c の発売から3年後の2019年、後継機となるX1DⅡ50Cが発表されました。画素数やセンサーのサイズは同じまま、起動速度の見直しや背面液晶のサイズを大きくしています。これらの機種は八千ブラッドXシリーズとも呼ばれ、高い描写力と高い性能を備えています。

ハッセルブラッドのデジタルカメラを高く売るには?

ハッセルブラッドのカメラは見た目の美しさも価値の内の1つです。このため、撮影時や保管時からカメラの外観を損なわないように扱うことが大切です。特に傷や凹みがつかないようにすることやグリップがべたつかないようにしましょう。また、ハッセルブラッドは玄人向けの製品でもあるため、カメラの知識がある買取店へ依頼することをおすすめします。

こちらの記事でもカメラを高く売るコツを紹介しているのでぜひチェックしてください。

【相場】カメラの買取価格はいくら?査定表と見積もり額を高くするコツ

ハッセルブラッド(Hasselblad)のレンズの買取相場

ハッセルブラッドはカメラもさることながら、レンズの評価も大変高いメーカーです。豊富なレンズを発売しているため撮影者の好みに合ったレンズを見つけることができるでしょう。ハッセルブラッドのレンズには、美しい描写力と繊細なコントラストを出せる大変味わい深い魅力があります。各機種の交換レンズが発売されており、そのラインナップは下記の通りで、買取相場は40,000円~200,000円となっています。

・1600F/1000Fシリーズ用レンズ
・Cシリーズレンズ
・Fシリーズレンズ
・F-TCC/FEシリーズレンズ
・CFシリーズレンズ
・CFiシリーズレンズ
・CFEシリーズレンズ
・XCDレンズ
・HCDレンズ
・CBシリーズレンズ

ハッセルブラッドのレンズをさらに高く売るには?

ハッセルブラッドのカメラは基本構造が同じであるため、古い機種のカメラに新しく発売されたレンズを装着することが可能です。このため、ハッセルブラッドのレンズは需要がそもそも高い傾向です。そんなハッセルブラッドのレンズをさらに高い値をつけるためには、レンズの劣化が進まないように保管する場所の湿度には注意しましょう。湿度が高いと、最悪レンズにカビが生えてしまう可能性があります。もしカビの浸食が深刻な場合、コントラストの低下などが起きてしまうことも。

できれば湿度の低い場所で保管することが望ましいですが、難しい場合は専用ケースでの保管や保管ケースの中に乾燥材を入れて湿度が上がらないようにすると良いでしょう。

また、カビが生えないために皮脂やホコリなどの汚れはあらかじめ除去してからの保管がおすすめ。カビの栄養分になるものは取り除いておくと良いです。